映画「フローズンリバー」を観た。

貧困と戦いながら、子どもを守るために犯罪を犯す二人の母親に迫った映画。舞台は、アメリカとカナダの国境近くの氷河に覆われた町。あたり一面を覆う氷河がこの映画の哀しさを表現しているかのよう。

貧困と戦う二人の母親が、自らの子どもを守るために密入国の手助けを行い、お金を得て生活をする。二人の母親の状況は様々な点(家族、人種etc)で異なるが、「子どもを守りたい」という点は同じ。

情景の凍てつく表土と同様、最初から最後まで緊迫した空気を漂わせるが、最後がほのぼのとして終わるのがせめてもの救いだ。

貧困問題だけではなく、人種差別、犯罪の是非など多くについて考えさせられる映画であったが、どんな状況にも負けない母親の強さを表現する良い映画であった。