2012年印象に残った本

2013年に入りました。2012年もなかなか充実した本ライフを送れたと思います。その中で印象に残った本をあげておきたいと思います。

中国と 茶碗と 日本と

中国と 茶碗と 日本と

中国から日本にやってきたものはたくさんある。漢字、米作り、仏教、貨幣など、ぱっと思いついた物を挙げるだけでもこれだけある。遣隋使、遣唐使など中国との交流を進め、中国からやってきたものを日本は独自な文化へと発展させた。本書ではその中から「茶碗」をピックアップしている。日本は中国文化であるはずの中国の陶器や磁器を借用し、独自の日本文化を作っていった。なぜこのようなことが起きたのか?そこから生まれた文化はどのようなものか?こういった問いかけから本書ははじまる。


ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか

ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか

ボク自身、ものすごい「先延ばし人間」であって、学生時代の夏休みの宿題なんて、その典型的な人間であった。そんな興味から購入した本。書かれていることは大体想像できることなんだけど、それを簡潔にまとめられた本です。


エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実 (ヒストリカル・スタディーズ)

エリア51 世界でもっとも有名な秘密基地の真実 (ヒストリカル・スタディーズ)

こういった謎めいた場所というのは誰もが興味あることだと思います。「世界でもっとも有名な秘密基地」という副題に惹かれました。


パンドラの種 農耕文明が開け放った災いの箱

パンドラの種 農耕文明が開け放った災いの箱

人類が1万年前に発明した『農耕』。一般的にポジティブな側面ばかりが語られているが、ネガティブな側面もあるのではないかといった問題点から始まる本書。ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』とも合わせて読むと良いかと思う。


一四一七年、その一冊がすべてを変えた

一四一七年、その一冊がすべてを変えた

千数百年間すっかり忘却されていたエピクロス主義の紹介者ルクレティウスと、ブックハンターのポッジョとの遭遇がテーマの本。その遭遇がそれからの世界の針路を変えて行くという内容となっている。


天才を考察する―「生まれか育ちか」論の嘘と本当

天才を考察する―「生まれか育ちか」論の嘘と本当

天才とはいったいどうやって作られるのか?遺伝それとも環境?そういった議論は無意味だったかを科学的に解説した本。書評はこちら


日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書)

日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書)

日本型のリーダーはなぜ失敗してきたのかを事例とともに解説した本。日本の参謀ポジションから考察されています。事例は太平洋戦争中のリーダーシップを取り上げています。


科学の限界 (ちくま新書)

科学の限界 (ちくま新書)

『物理学と神』以来、好きな著者である。あの震災以来、あちこちで語られている「科学の限界」について論じられた本。相変わらずの切り口で良書です。ちなみに、本書で著者が「脳梗塞」になっていたことを知る。


山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門 (ブルーバックス)

山はどうしてできるのか―ダイナミックな地球科学入門 (ブルーバックス)

ブルーバックスからはこちらの本を。最近、ブルーバックスからは魅力的な本がめっきり減った気がするが、こちらを2012年のベストに挙げた。内容はタイトルそのままなんですが、山についての基礎知識から入っているため、読みやすいです。次点は『分散型エネルギー入門』でしょうか。


ユダヤ人の歴史 (河出文庫)

ユダヤ人の歴史 (河出文庫)

文庫からは圧倒的に本書。「ユダヤ人」に関する本はたくさん出てるかと思いますが、歴史について学ぶ入門書としてはこれでしょう。それほどうまく纏まっていると思います。


増補版 歌舞伎手帖 (角川ソフィア文庫)

増補版 歌舞伎手帖 (角川ソフィア文庫)

年末に歌舞伎界に衝撃が走りましたが、この本は今日上演されている演目を中心に、歌舞伎の310作品を一つ一つ丁寧に解説されています。これは辞書です。


いやはや紹介している本がHONZと被りすぎて泣けてくる。まあ、ノンフィクション好きだから仕方ないか。2013年もたくさんの良い本に出会いたいものです。すでに何冊か良い本に出会っていますが、それはおいおい。