ご先祖様はどちら様

ご先祖様はどちら様

ご先祖様はどちら様

以前、母方の家系図を叔父から見せてもらったことがある。実際に会っていたり、写真などで確認したりで顔が思い浮かぶのは、せいぜい曽祖父母までで、それまではその先の先祖などは全くの他人のように感じていた。というより、イメージすらしていなかった。だが、見せてもらった家系図に載っている名前を「文字」として見ることにより、その先の世界が自分にも開かれたような感覚になった。誰もが自分の祖先のことを頭の片隅では興味あると思うのだが、家系図を見たりする機会はなかなかない。
ちなみに、私事ですが、母方の先祖は、6世代くらい前までかなりの大金持ちだったらしいが、5世代前の方が全財産を持って駆け落ちをしたとかで、それ以後貧乏になったらしい。

本書『ご先祖様はどちら様』の著者は「高橋秀実」さん。残念ながら、本書を読むまで知らなかったのですが、書評サイトなどを見る限り、他にも「やせれば美人」や「はい、泳げません」などがおすすめみたいです。未読なので、読んでみたい。

誰もが一度は思い浮かべるであろう「自分の末裔は誰なのか?」、そんな疑問から、本書はスタートする。横浜生まれ、横浜育ちの著者が、父方の出身地宮城県を巡り、そして母方の静岡県へと赴く。その間、著者自身のルーツがいろいろとわかってくるのだが・・・。多すぎる名字「高橋」に憤りを感じたり、ご自分の「家紋」から先祖をたどったりと、いろんな話題へと飛んでいきます。軽快でどこか暖かみのある文章が、すらすらと頭の中に入ってきます。

本書を読んで、俄然「自分の先祖」に興味が出てきた。父方の家系図は見たことないので、今度親に聞いてみよう。
みなさんのご先祖様はどちら様?

やせれば美人 (新潮文庫)

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はい、泳げません (新潮文庫)

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